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糖尿病の治療

当院の治療について

当院では、運動療法、食事療法による生活習慣の改善に重点を置きつつ必要に応じて内服薬やインスリンの注射による薬物療法を行って合併症の予防に努めています。

糖尿病の運動療法

糖尿病の運動療法は週5日以上30分程度の有酸素運動が基本となります。有酸素運動とは軽く汗ばむ程度の運動、または息がはずんで何とか人と話せる程度の運動です。自己検脈できる方は脈拍110~120/分程度の運動になります。具体的な運動内容は、速足歩き・サイクリング・水泳などがお勧めです。最も身近な速足歩きですが上手く速足で歩けないという方は5cmほど歩幅を広げた大股歩きがお勧めです。自然と速足歩きになります。この際にクッション性の高いジョギングシューズを使用し、腰・膝・足首の関節を痛めないように気を付けてください。アスファルトの上を歩くと運動開始数日で腰痛や関節痛で運動中断となってしまう方が意外と多いです。

糖尿病の食事療法

糖尿病の食事療法は1400~1800キロカロリーの食事が基本になります。一日3回規則正しく食べること、間食しないこと、朝昼をやや多めにし夕飯をやや少なめにすることが勧められます。カロリー制限のコツとして炭水化物を減らし野菜と魚の摂取量を増やすことが勧められます。また果糖は血糖値を大きく上昇させるので積極的な果物の摂取はあまり勧められません。

糖尿病の薬物療法

様々なタイプの内服薬があり患者様の病状に合わせて選択されます。2型糖尿病の患者様でも内服薬で治療状況があまりよろしくない場合には適宜インスリン自己注射が開始されます。1型糖尿病の患者様の場合は始めからインスリン自己注射が導入されます。
各種内服薬は以下の通りです
メトホルミン;肝臓での糖新生抑制、インスリン感受性改善
ピオグリタゾン;インスリン感受性改善
グリメピリド;インスリン分泌促進
グルファスト;速効型インスリン分泌促進
DPP4阻害剤;血糖依存的にインスリン分泌を促進
αグルコシダーゼ阻害剤;糖の吸収を遅らせることにより食後の高血糖を抑制する
SGLT2阻害剤;尿中への糖排泄を促進し体重を減少させる

糖尿病治療の目標

採血でHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)7.0%未満を目標とし糖尿病の3大合併症(網膜症・腎症・神経障害)を予防することが第一の目標となります。これは空腹時血糖値130mg/dL未満、食後2時間血糖値180mg/dL未満に相当します。脳卒中や心筋梗塞を予防する場合には更に血圧、コレステロール、禁煙、体重など糖尿病以外の動脈硬化の誘因も厳格にコントロールすることが必要といわれています。
長期にわたって血糖コントロールが不良であった場合には急激な血糖値の低下により糖尿病網膜症や糖尿病神経障害などの糖尿病合併症が悪化する場合があるので注意が必要です。特に進行した糖尿病網膜症を有する患者様では眼科医と相談しつつ治療することが必要です。肝障害、腎機能障害、高齢の患者様、重症の虚血性心疾患で薬物療法を受けている患者様では低血糖を起こさないように薬剤の量及び種類に注意が必要といわれています。
糖尿病治療の指標として、血糖正常化を目指す場合はHbA1c(エイチビーエイワンシー)6.0%未満、合併症予防のための目標はHbA1c(エイチビーエイワンシー)7.0%未満、治療強化が困難な場合の目標はHbA1c(エイチビーエイワンシー)8.0%未満となります。
体重は身長から計算した理想体重を目標とします。理想体重=身長(m)×身長(m)×22、BMI=体重(kg)/身長(m)/身長(m)、欧米のデータではBMI22前後が最も長寿であるといわれています。BMI25以上を肥満といいとりあえず現在の体重の5%の減量を目標にします。

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